【千姿万好】 #3
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俺には変身能力がある。
なんでもなれる、なんでもできる。その能力の名前は『千姿万好』。
デメリットもなく自由自在に、好きな人間になれる俺の能力は、変身できるのが現実の人間だけに留まらない。
身体能力だってアニメやヒーローのようなスペックにできるし、漫画みたいな特殊能力だって好き放題。
だけどこんな能力がバレたら、どんな人間だって驚くし逃げていくだろう。だけど俺は気にする事はない。
バレたらバレたで顔を変えればいいのだ。どこか遠くで見た誰かに変わってもいいし、誰でもない誰かになってもいい。
なんなら誰かにそのまま成り代わったっていい。
…何? どこかの忍者みたいに脳までは変身できないだろ、って? 確かにそれはできないね、俺が俺自身じゃなくなるからだ。
だから俺は『指先を記憶が読める触手』に変身させて、他人の記憶を読み取るのだ。
できる訳ないだろって?
だから言ったろ。
なんでもなれる、なんでもできる、ってな?
こんな風に女の体になる事だって、容易いんだぜ?
この『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今日は、アイドルに変身して、グラビア撮影をするといったものだ。
このコピー元のアイドルがこの水着の露出が多いと言って拒否をしたらしい。
もうキャンセルができない状況になっているらしく、俺のところに仕事の依頼がまわってきた。
コピー元のアイドルもグラビア写真が表に出れば「これは私じゃんない!!」と言うこともできない。
なぜなら、本物と一緒だから、だれもそんな発言も信じないからだ。
一応、記憶も読み取っているから、どんな表情やポージングもコピー元の様に振舞うことは簡単だ。
反対していたのに、最初から撮影にノリノリだと、不審がられるから、最初のうちは少し不満げな表情と発言で、『このグラビアには反対しています』とアピールしておこう。
そして、最後のほうカメラマンへのサービスとしてコピー元は絶対にしないようなエッチなポーズでもしておいてやろう。
この『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今日の依頼は社長夫人からの依頼で、自分は不倫旅行に行くので、その間の身代わりをして欲しい、との内容だった。
普段ならば受けない種類の仕事だったが、報酬が思いのほかよかったので受けた。
「なぁ、今日のお前はなんだか可愛いな。よし、久しぶりにするか!!先に風呂にはいってくるからな!!」
そう言って、夫はお風呂場に行った。
『まじかよ……』と思った。夫人の記憶によると、夫からの誘いは断らないみたいなので、ここで断ると依頼失敗につながる可能性がある。
依頼完遂率100%のプライドもあるので、夫の夜の相手をすることを覚悟した。
エッチ前は必ずお風呂から一緒にはいるのが、この夫婦の習わしみたいなので、俺も脱衣場に行き服を脱ぐ。
洗面台の鏡には巨乳の熟女が映っている。
この女を『抱くの』ならいいが、今の俺はこの体で『抱かれる』のだ。
ブラを外し、ショーツを脱ぐと、アソコからながい糸をひいていた。
「あらあら、もう興奮してきちゃたのかしら。」
指を股間の割れ目這わすと、すでにヌルヌルに濡れているみたいだ。
抱かれている時に、地がでないように今の時点から夫人の記憶をできるだけ定着させるように意識したのが、裏目にでているようだ。
それから、お風呂場で2回、寝室で2回の計4回もした。
熟女の体だけあって、感度もよく、俺は何回もいかされてしまった。
気持ちよかったので、よしとした。中途半端なエッチほど最悪のことはないからね。
あと、この依頼が終ったら、あの社長夫人の不倫相手に変身して、あの熟女の体を楽しむことを決意した。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今回の依頼は漫画家からの依頼で、一週間程度の入院で止まってしまう漫画原稿を進める事だった。
俺自身絵などあまり描いた事はないのだが、『絵の描き方』や『話の作り方』を記憶から読み取れば、何も問題は無い。
幸いというべきか、ネームはほぼ終了している為、後はペン入れや仕上げなどがメインである事くらいか。
一から作れなどと言われたらそれこそ依頼を蹴っていたかもしれないが、そこは幸運と思っておこう。
19歳、漫画でのみ生計を立ててる彼女のフリをして生活するのは、何不自由する事はなかった。
しかし、思っていた以上に話を描くのが面白いと思う俺もまた存在していた。
いくらか漫画家の代理依頼を受けて、適当に腰を落ち着ける時は、作家にでもなってみるか?
個人でやるなら外見をいくら変えても気にする事はないしな。
例えばこんな風に、本人とは似ても似つかない位に胸を盛った所で誰に咎められる事もない
…しかしこのマンガ、エロマンガだというのに妙に性器の描写が拙いな。
よし、どうせだ。俺の性経験を使って、もう少しガッツリ性描写を入れてやるか。
…お、終わ、った。
依頼人に許可を取って、セックスシーンを8ページほど追加する事にしたら、これが想像以上にデスマーチと化してしまった…。
追加ページのストーリー構成、ネームに下書き、ペン入れに各種仕上げ。そこに本来やるべき作業を、依頼人と打ち合わせをしながら一週間でやり切るのはかなり辛かった…。
やっぱり漫画家なんてなるもんじゃないな、と思いながら、レイヤーを統合したファイルを作り、完成原稿フォルダの中に突っ込んだ。
余談だが、俺が追加した8ページの性描写が濃厚にすぎたおかげで、かなり売り上げがよく、売り上げから追加報酬が支払われたのは望外の喜びであった。
え、次の依頼? あの漫画家からの応援依頼? 勘弁してくれ…。
…、双子セックス可であるなら許可します、と。
え、それでいいの? マジで?
…言うんじゃなかったな。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今回の依頼は、前回の漫画家からの依頼で締め切りに間に合わないので手伝って欲しい、との応援依頼だった。
だったら、それならアシスタントを雇えばいいのではないか。
しかし、報酬が思いのほか高額だったのと、前回に思っていた以上に話を描くのが面白いと思う俺もまた存在していたのもあったので、引き受けることにした。
なので、双子セックス可、とのことだったので引き受けたからではない。
依頼の漫画はある順調に制作を進めることができた。
なんせ、作者が2人もいるから、アイディアもネームも2倍以上のペースで進めることができた。
が、作品にエロ描写が足りない。そして、絵にリアリティが足りないとの問題に突き当たった。
なので、報酬の一つである、双子セックスを前払いでもらい。その場面を作品に取り入れてはどうか?と提案した。
漫画家もその提案に賛同して準備を始めた。
俺はカメラぐらいなものか、と思っていたが漫画家が持ってきたのはコスプレの衣装だった。
「双子セックスって言っていたから、なんだったらこういうのしてみたいなと思って……てへっ♪」
笑いながら、こちらに衣装を渡してきた。それも、2種類。
それから、ウィッグをつけたり、化粧したりした。
漫画家はコミケなどになんどもコスプレイヤーとして参加していた経験があるみたいで、その記憶と知識がある俺も何の問題もなく化粧をすることができた。
そして、いざ双子セックス……、じゃなくて写真撮影(資料作成)。
最初はそのキャラになりきって「姉様姉様、気持ちいいですか?」、「気持ちいいわよ、レム。」と言っていたが、途中からは相手(自分)が気持ちいい場所、触り方がわかっているため、快楽を求め合うことに夢中になっていた。
この依頼のオチ。
締め切りの1時間前になんとか完成することができた。
そして、作品のできは最高の評価だったみたいで、読者投票で1位を取ったとの報告があった。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今回の依頼はある貴婦人を一週間護衛することだ。なんでも護衛の女性が私生活の都合(内容は秘密)で用事が出来て、動けなくなってしまったらしい。
すぐに護衛に回れる人がいないため、俺にお鉢が回ってきた形になる。
という事で記憶と容姿と肉体、後は仕事着を借りて護衛に挑むことになるのだが、体を変身させて気付く。
この女性、そんじょそこらの鍛えた男より身体能力が高い。筋肉の密度が高く、ゴリラみたいな筋力を持っているのだ。
こういった仕事をする時は、この肉体をベースに調節を加えて変身するのも大いにアリだな。
コードネーム『夜風(よるかぜ)』か。憶えておこう。
当然ながら、護衛の仕事で荒事が起きない訳ではない。
日本では珍しい暗殺者が送られてきて、応戦せざるを得なくなるわけだが。
『夜風』の身体能力や戦闘技術は、俺の体で再現させているものながら、とんでもなかった。
あっさりと武器で人を殺し、暗殺者の内臓を破裂させるほどの蹴りを見舞えた。ジャンプ力は2mをゆうに越え、握力だけで頭蓋を粉砕する。
久々にマンガのような身体能力を持つ体に変身したから驚いたが、ここまでの人間は久々に見たね。
正直事前に体を慣らしておかなかったら、この肉体に振り回されてしまうところだった。
無論、貴婦人は守り切った。傷一つないし、彼女は『夜風』を信頼しているから小揺るぎもしない。
元々依頼してきたのは彼女だし、「『あなた』が守ってくれるのでしょう?」としたり顔だ。
随分と肝の太い貴婦人な事で。
さて、一週間の仕事が終わって少し。俺は変わらず『夜風』の肉体でい続けている。
肉体が魅力的な事もあり、顔が美人な事もあり、次の仕事が来るまではこの肉体のままでいる事も悪くないと思ったからだ。
年齢は20代半ばの女盛り、スタイルも抜群で弄る余地も無し、その上感度もいいと来ている。
鏡で姿を映しながら艶めかしくしなをつくると、鏡の中の『夜風』も同様に体を動かしてくる。
本物の『夜風』は、護衛の仕事が終わった後に手紙を送ってきて、妊娠が発覚したとの報告をしてきた。
となればこの「妊娠前の肉体」は、もう俺の物に等しい。
この女の肉体、存分に楽しませてもらおうかな。
余談だが。
本物とは別人という事で、貴婦人に抱かれた時は冗談抜きで気持ちよかったことをここに記しておく。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今日の依頼は娘になり替わって、大会で優勝をして欲しい、といったものだ。
依頼主の娘が新体操部のキャプテンであるが、大切な大会の前日に足を挫いてしまい、このままでは個人の部は不参加、団体では大きく演技構成を変更する必要がでてくることにってしまうとのこと。
依頼主の娘としては、部員全員でここまで頑張ってきたのに私のせいで試合が台無しになってしまう。
依頼主としては、娘に大会で優勝といった、進学に有利になる優勝という箔をつけれなくなってしまう。
その二つの問題を解決するために、今回の依頼である『娘になり替わって、大会で優勝をして欲しい』との依頼につながった。
急な依頼だったが、スケジュールも開いていたし、報酬も通常の3倍だったので引き受けることにした。
それと、新体操のレオタードに興味がある、というのも少しあった。
俺の『千姿万好』の能力を使えば、簡単に依頼主の娘の姿をコピーし、さらに俺のイメージで体力・能力を底上げすることも簡単だ。
体のイメージとしては、この間のある貴婦人を一週間護衛するこになった時に変身した、コードネーム『夜風(よるかぜ)』を参考にさせてもらった。
「さぁ、今から俺は新体操部キャプテンの寺田 礼香(てらだ れいか)だ。」
と、言い聞かせた。
しかし、語尾がまだ男のままだったことに気付いた。
依頼主から、「絶対にバレない様に」とのことだったので、念のために、さらに礼香の記憶をさらに読み込み、礼香本人になるように意識した。
また、身に着けているもの、持ち物も、下着から制服、試合で使うレオタードも礼香本人の物を借りた。
下着とかは新品をしようすることが多いので、この体の持ち主が普段使っているものを使用するのは少し恥ずかしい気持ちにもなったが、礼香の記憶を読み込んだあとは少しその気持ちも和らいだ。
学園で他の部員と合流し、試合会場にはバスで移動する。
バスの中は女の子だらけでいいにおいが充満していた。
礼香はキャプテンであるので、あんまりふざけたことはできない。
評判を下げることもできないので、俺は礼香らしく礼儀正しく振舞わざるおえない。
そのため、バスの移動中だったが疲れた。
更衣室で他の部員と一緒にレオタードへの着替えの時の最高の眺め。
(自分(礼香)を含めて、ルックスは顔、スタイルも最高の素材ばかりだった。)
かわいい系の副キャプテンと肌と肌を重ねての柔軟体操の感覚。
(座って前屈をする時に、副キャプテンの覆いかぶさって押すために、背中におっぱいがあたる。そして、その反対も気持ちよかった。)
バスの中とは対照的に試合会場はいろいろ最高だった。
試合(依頼)は無事成功した。
俺はノーミスで演じ切り、個人の部では圧倒的な点数で優勝。
団体も俺の演技力だけではなく、他の部員の実力が十分に発揮され、優勝することができた。
依頼主も優勝したことはかなり喜んでいて、成功報酬として追加の報酬もあった。
が、あまりも俺の演技がよかったため、その後の礼香本人との演技との差ができてしまったみたいで、そこは礼香が大変だったようだ。
余談だが、礼香の制服とレオタードは返したが、下着は返し忘れていた。
これはわざとではない。返そうとも考えたが、報酬として頂いておくことにした。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
が、本日はお休み。依頼ではなく別の事をしている。
何をしているかと言われれば、『千姿万好』のデモンストレーションだ。
“カジノのホールに所属しているバニーガール”の姿をして紛れ込み、
“誰に変身している”かを判断させ、
“どちらが俺が変身しているか”を見極めさせる。
『なんでもできる』代役なんて、引く手数多なのはもう分かり切ってるだろう?
だから俺はこう言った「見る目がある」客の依頼しか受けないのだ。
先日の依頼主、寺田礼香の父親から「是非知り合いに会ってくれ」なんて言われたが、来るもの拒まずでいけば俺自身がパンクしかねない。
だから篩にかけるのだ。その上で依頼主の身辺調査を相棒に頼み、その上で問題無いと思った人物の依頼を受ける形にしている。
さて、今回はどれだけの人が俺を見つけられるかな?
制限時間30分の中で俺を見つけられたのは、20人中4人、まぁまぁか。
後は相棒の調査任せとして、俺は休みを満喫しよう。
少女の姿になってドレスを着て、綺麗な外観の建物の前で写真を撮る。
時折やるこの写真撮影が、たまらなく楽しい。
これは俺だ、俺が変身しているんだという優越感と事実を、写真という形で残す事ができるし、何より飾られた衣装を着るのは気持ちいい。
この服にふさわしい姿に肉体に変身できている、という現実は何物にも代えがたい、俺一人が味わえる感覚だ。
言ってしまえば俺は「コスプレ」が趣味なのかもしれない。肉体も記憶もすべて含めての要素を偽装したコスプレが。
だから俺は、たまの休みを利用してコスプレ会場に向かい、写真を撮られる事を楽しみとしている。
人気ゲームの、ちょっと時間が経ったキャラなんか狙い目だ。
あまり被らないし、気付く人は気付く。
まぁ、キャラが被った所で負ける気はないんだがな。なにせ身体データを完全にキャラに合わせて変身できるんだから。
見る目がある人間ってのは好きだし、依頼主としても見所があるのはこちらとしても楽しい。
後は何より、コスプレ後のオフパコが気持ちいいんだこれが。
特に同じ作品の別キャラと会った時とか、倒錯感がすごいんだ。無論、セックスは相手が男女どちらでも楽しい。女同士なら最高だね。
そして行為を楽しんだらおさらばして、二度と会う事はない。
だからこそ気兼ねなくヤれるというものだ。
さて、また明日からは依頼だな。どんな話がやってくるのやら。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今日の依頼はいつも世話になっているカジノのオーナーからだった。
エースのディーラーが使い物にならなくなっているので、そのディーラーの代わりをして欲しいとの依頼だった。
エースのディーラーがある客を好きになってしまい、その客相手だとわざと負けるので、その客をもうこのカジノにこれないぐらいに完璧に負かして欲しい、とのことだった。
カジノのお金の損失は、そこまで大きくないが、他の客への影響や他の従業員へのしめしがつかない。
そして、最大の理由は、このままだとこのディーラーのディーラー生命を終らせることになるのが可愛そうだ、とオーナーは話してくれた。
いつも世話になっているオーナーだから、相棒も依頼を受けることに二つ返事をしてくれた。
そのディーラーのことは良く知っている。
顔、スタイルもよく、バニーガール風の衣装がとても良く似合っていて、このディーラー目当ての男性客も多い。
そして、頭もよく、回転も速い。
わざと負けて、相手の気分をよくして大きなチップを賭けさせるようにさせて、そのタイミングで勝ちに行くといった流れを作る。
しかし、相手に大損はさせないようにも調整をしている。
勝負の読みが秀逸なのだ。
そのディーラーの姿、能力をコピーして、いつも着ている衣装を身にまとう。
どからみてもそのディーラーそのものだ。
青のタイルとハイレグの衣装は恥ずかしかったが、ディーラーの記憶を読み取れば『いつもの衣装だ』と思うことができ、依頼をこなすことは大丈夫そうだ。
だが、記憶をディーラーに寄せたことは、標的の客が来た時に裏目にでた。
見えた瞬間に、心拍数が速くなり、体温もぐっと上がった気がした。
『あ~、あの人が来てくれた…。うれしい』
その言葉が頭の中をグルグルとめぐる。
これは、やばい。正常の判断ができなくなっている。
このままだと、ディーラーの記憶に飲まれてしまう。
そう思って、ディーラーの記憶をセーブする。
平常心とまではいかないまでも、なんとか、普通にディーラーとして振舞うことができるまで落ち着くことができた。
客は俺が仕切っているポーカーテーブルに立ち、カードを催促してきた。
客はいつものように勝つつもり満々みたいがだ、そうは問屋が下さない。
俺はコピーしているディーラーの能力だけを使って、その客を完膚なきまでにやっつけた。
その徹底ぶりは周りの客が引いていた。
いつも勝っているのに、なぜ今日はこんなに負けるのか、と客も不思議に感じている様子はあったが、「次こそは…」、「次こそは…」と同じセリフを言って、大負けをしていた。
そして、「こ、こんな店、もう二度と来てやらん!!」と負け惜しみを言って、テーブルから離れていった。
で、依頼は成功。
オーナーには「また、カジノを見極めの場として借りるから、安くしておくよ」と説明して格安しておいた。
ディーラーのためを思っての人助けの依頼だったので、無料でも良かったが、オーナーも報酬を払ったほうが、次になにかあった時に依頼しやすいだろうしと思って、一応報酬はもらっておいた。
後日談。
ディーラーの今後のことも思って、この客のことをとことん嫌いになってもらう必要があると思ったので、この客に変身してディーラーに近づいた。
ディーラーに変身したときに、ディーラーの性感帯がわかっていたのいっぱいいじめてメロメロにさせてしまった時に、「結婚して!」まで言われたときにはどうしようかと思ったが、「既婚者なんで。お前なんて遊びだよ」と散々な嫌われ方をしたので大丈夫だろう。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今回の依頼はあるお屋敷のメイド長、10日ほど彼女と同じ姿になり、仕事をする。
お屋敷の使用人を若干名増やすにあたって、指導役が必要だという事だが、メイド長は依頼主である主人に付き添って出掛けてしまっている為不在。他のメンバーとしては指導役としては少々力不足であるため、また間違った事を教えないため、「メイド長」が必要であるとの事だった。
勿論、本来のメイド長が主人に付き添っていなくなる事を、他のメイド達は承知している。
俺がこうして“もう一人のメイド長”として働く事も同様だ。
一応、本人とは違うということを強調するため、伊達メガネはさせてもらっているけどね。
勿論、メイド長から記憶を貰っている為、俺が彼女として働く事、そして新人たちに教える事に何の問題もない。
では新人教育を始めようか。
なるべく私見を述べず、「メイド長」として接していく。
まんべんなくできる子もいれば、特定の事が苦手な子、逆に特定の事が得意な子、人それぞれだ。
それ等の適性を見極めて、どの役職に就かせるかを見極めながら、俺も「メイド長」としての仕事をやっていく。
言わば統括としての仕事になるのだが、これが中々に忙しかったりする。
使用人はメイドの新人も含めて現在20人。それ等に指示を出し、慣れた者には任せ、俺は新人の教育を務める。
一人前にするにはまだ早いが、それでも本来のメイド長が帰ってくるまでには、少しでも戦力として育てておきたい。
勿論それは問題なく行なっていけるし、メイド長の記憶を使えば日々の業務も行える。
……ただ、問題が少し、無いわけではない。
メイド長が依頼主である主人に付き添っている理由は、端的に言えば、“そういう関係”だからだ。
彼女は依頼人と秘密裏に付き合って、しかも2日にいっぺんはヤっているという。
体の記憶は主人の匂いを求め、彼の部屋にやってくる。ベッドに倒れ込んでは残り香を吸い込んで、“女の体”の疼きに身を捩る。
先日のディーラーに成り代わった時に感じる「相手への好意」に、少しばかり翻弄されてしまう気がするな…。
この「いかにも殿方を魅了します」と言わんばかりの下着だって、メイド長の私物だ。主人をその気にさせる為の頼りない下着の中、クロッチを愛液が濡らしてしまう。
あぁ、早く帰ってきてほしい…。そしてこの体を愛してほしい…。
そんな気分にさえなってしまう。
いや、ダメだ、俺はあくまで代理なんだ。
そう考えながら、10日の長い代理をなんとか終えた。
ちなみに遠出から帰ってきた主人とメイド長は、肌艶が増していた。
……くそっ、この仕事が終わったらムラムラを絶対解消してやる!
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
が、本日はお休み。前回の依頼のストレス?というか、ムラムラを発散すべく、コスプレイベントに参加している。
キャラの2次元の容姿をできるだけ変えないように、3次元に落とし込む。
そして、少し濃ゆ目のメイクをして出来上がり。
いつもならば、そのキャラの身体データどおりに変身するのだが、今日はオフパコまでしたいので、少しだけムッチリになるようにして色気を出すことにした。
イベント会場に着き、更衣室で着替える。
もちろん女子更衣室だ。
今日の会場の更衣室は簡易的な壁があるのだが、のぞけるぐらいの隙間がある。
女性の体は見慣れているが、『着替え』という要素は慣れを吹き飛ばすぐらいのよいものだ。
そして、更衣室にいる女性たちは、女子だけという安心感から、結構大胆に着替えている。隙間から見えるチラリズム、俺からしたら最高のシチュエーションだ。
着替えが終わり、イベント会場に出てみると多くのコスプレイヤーとカメラマンがいた。
俺は最終目的であるオフパコの相手を探すため、ぶらぶらと散歩をすることにした。
途中何度か、「写真いいですか?」と声をかけられたので、キャラになりきって「インスタンス・ドミネーション」とポーズを決めて写真を撮らせてあげた。
半分以上のカメラマンは、下からアングルで撮っていた。そして、胸や股間をズームでとっているカメラマンも多くいた。
こっち(俺)が気付いていないと思っているのかもしれないが、結構バレバレだ。
塩対応してやろうかとも思ったが、逆にエロいポーズの写真を撮らしてやることにした。
同じ作品の別キャラの可愛いコスプレイヤーがいたので、俺から「一緒に写真を撮りませんか?」と、声をかけると、そのコスプレイヤーから「OK」の返事がもらえた。
俺はスマホと自撮り棒を取り出して、写真を撮り始める。
自撮り棒での写真撮影なので、どうしてもお互いに近寄って撮ることになるが、女の子同士(?)なので、相手の女性は警戒していない。
体を密着させて、顔も隣同士になるようにしても嫌がる様子もなかった。
むしろ、相手の女性がこっちにおっぱいを押し当ててくる感じだった。
そして、写真を撮り終わり、「データを送るから、連絡先教えてください。」とお願いする。すると、これで簡単に連絡先をゲットすることができる。
このパターンで5人の連絡先を手に入れることができた。
でも、最初のコスプレイヤーが可愛くて、同じ作品のキャラだったので、その女性に「イベントの後にアニメとコスプレ話をしましょう♪」と連絡を入れた。
すぐに『OK』の返事があった。
これで2人だけのエッチなコスプレ会を開くことができそうだ。
会場はラブホテル。
そして、その夜はお互いにコスプレの衣装のまま、快楽を求め合うことになった。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
その仕事を受ける際に窓口になってくれる相棒がいるのだが、今日はその相棒と一緒にお出かけだ。
仕事は優秀だし依頼金は折半、むしろ依頼人の調査という厄介な仕事を任せている為、少し多めに渡している。
信頼関係は築けていると思うのだが、雇い主としてきちんとケアはしないといけない。
勿論、その為に俺の変身能力はフル活用してやるつもりだ。
相棒の難点は、年齢を問わずに女好きという事くらいだが、むしろ気にする事ではない。
俺だって女(に変身するの)は好きだからな。
少女の姿から大人の姿に変身して、相棒と一緒にデートをしているのだが、こいつは本当に気が利く奴だ。
大きめのバッグを持ってきて、俺がいつ変身してもいいように着替えを持ってきている。
さっきのように少女の姿のままだと、相棒が良からぬ視線で見られる事がある為、こちらの方でも気遣いながら変身していく。
最初から大人の姿に変身した方が良いだろって?
分かってないな。俺も相棒も楽しみたいのだ、俺が色んな姿に変身して、相棒はそれを見ていい気分になれる。
2つの利が一致しているのなら、変身して遊ばない理由が無い。
傍目にはカップルのように見えるのだが、恋人のように腕に抱き着いたら「気持ちわるw」と言われた。
あっはっは、俺も気持ち悪いわw
冗談が言い合える仲は築けてると思う。
その後、公園に来ていた家族連れで、奥さんがいいな、という話で一致した俺達は、そのまま彼女の容姿をコピーさせてもらってホテルへとしけこんだ。
奥さんがトイレに行ったときに俺も一緒に行かせてもらい、体の情報をしっかりと記憶させてもらい、変身は完璧だ。
その上で行うセックスは、不思議といつもの相棒と行う行為より燃えた。
なにせ性欲を持て余し気味の体だ、求められる事に喜び、そして果てた。
沢山イったし、本来の彼女だったら、もしかしたらきょうだいが増えてたかもな。
後日、適当に見つけた女性に変身して相棒の仕事場にやってくる。
今日もまた幾つか依頼が入っていた、という連絡を受けたからだ。
資料を手渡され、内容を見る。
…なるほど。今回来た依頼は3つ。
1つ目が、年少アイドルにきた枕営業の代理
2つ目が、デッサン教室のヌードモデル
3つ目が、いなくなった新妻の代理
ときたもんだ。
どれにするかは俺次第だと言われたが、さて、どれにしたものだかね。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今回はある小学生の姿に変身して学校に潜入し、ある要人の子供を秘密裏に護衛するという話だ。
親の都合で転校してきた、という経歴を用意してもらい、護衛対象の子供と仲良くなったりはしたのだが、現在の自分の姿を確認してふと思う。
これが小学生か…。そろそろ卒業の年齢で変身してはみたが、少しやり過ぎたかもしれないな。
そろそろエロを覚えた連中の視線が痛いし、一部早熟な子供なんか、股間を膨らませている。
すらっと伸びた肢体は高校生くらいに育っており、スタイルも小学生から見れば規格外だろう。
依頼主から「自分の子供から注意をそらすため、なるべく俺が目立つように」とのオーダーだが、こんなもんで良かったかね?
目立つという事は、注意を引くという事。
普段は目立たぬよう、違和感を悟られぬよう、その人間の代理をしているが、今回は元の人間が無い完全なイメージとしての人物になっている。
だからだろうか、いつも通りの「誰かに変身している時」より、少しだけ気恥ずかしいのは。
その上で目立つ挙動をしなければいけない、というのは思ってた以上だ。
さらに子供であることを考慮して、目立つのは突飛な行動を取りたいが、逆に「子供になれ」と言われても難しいのが、長く生きた者の感覚だ。
やるならやるで目立ちはするが、俺の考えとしては『体を見せつける』形を選択した訳だ。
……俺が何年生きてるかって? 今は横に置いとくか。語る必要がある時に語っておくよ。
そして体を強調して目立ちすぎた事で、教師にも目をつけられた。
小学生が好きなロリコン教師が、俺なら好きにしても問題無いとでも思ったのだろうか。
正直な事を言うなら、願ったり叶ったりである。この教師から依頼主の女の子を護衛する事が、俺の目的だったのだから。
教師から大人であること、男との体格差、さらには立場を振りかざされ(相手は俺は反撃できるとは露ほども思ってない)、俺は教師と関係を持たされた。
目立つため肉体的に成長させた小学生の身体とは言え、未成熟な肉体であれば感じ方も違う。
前の人妻と違い、新鮮な快感を久しぶりに味わって、教師とのセックスを堪能させてもらう事にした。
ついでに事が終わってから精一杯の悲鳴を上げて人を呼び、このアホ教師をお縄につかせてやったがな。
そこからしばらく、俺はこっそり護衛をしつつ、人目を俺の方に向けさせることには成功した。
教師に暴行された早熟な子、というのは、ちょっとの間目立つには充分だったのだ。
暴行されても明るく元気に、子供らしく振舞って、転校という名目で去るまで小学生として過ごしていた。
ここにいる事が辛い、という名目で転校することになり、護衛対象の女の子から花束を渡される。
“しばらくの護衛、ご苦労様でした。お楽しみいただけましたか?”
耳元でこっそり告げられる、気付かれていたという事実に少しだけ驚いたが、なるほど、依頼主が娘に伝える可能性もあったわな。
依頼主の子に“またね”と言われて手を振られ、俺はしばらく通っていた小学校を後にした。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
が、本日はお休み。急に休みが取れたので、今日はゆっくり過ごすことにした。
昨日の夜は、映画を見に行こう!溜まっている録画番組を見よう!など、いろいろと案はあったが、朝起きると何もしたくないでいっぱいになる。
どうしよう。
なにしよう。
ネットをふらふら見つつしたいことを探しているが、目に留まるのはエロい画像の所ばかり。
そうこうしていると、ムラムラしてきた。
う~ん、ここは1回ぬいておくか。
そう思った。
自分の体のままよりも、女性の姿でした方が何倍も気持ちいのは知っている。
だから、女性に変身することにするが、どんな女性に変身しようか迷ってしまう。
学生服?それともナース服?熟女ってのもいいな。
悩みに悩んだ結果、ちょうどテレビに映っていたアイドルに変身することにした。
変身をする前に全身が映る鏡と衣装の水着を準備する。
水着は仕事用の物があるため、その中から変身するアイドルに会いそうな水着を選ぶ。
ワンピース?ハイレグ?どんなタイプのにするか、どんな色にするのかでも迷ってしまう。
選んでいる時間も結構興奮する。
そして変身をする。
変身するアイドルの見た目はネットで探せば、いろいろと出てくるため特段の苦労はない。
変身が終え、水着に着替える。
アイドルのスタイルがいいため、水着に胸とお尻が入りきらずにパンパンになっている。
が、それがいい。
人差し指で水着の中に尻のお肉を水着の中に入れる仕草はしている感覚も最高。
そして、それを鏡越しに見るのも最高だ。
俺の女性になりきっていると感じるシチュエーションランキングのトップ5に入る仕草だ。
そして、次に化粧だ。
化粧をするのはめんどくさいが、すっぴんのままだと、微妙なので仕事用の化粧用具を持ってきて化粧を始める。
元がいいのでナチュラルメイクで十分可愛くなった。
これからが本番だ。
着替え終った段階ですでに興奮していたのか、アソコは湿り気を帯びていた。
指を入れたい衝動を我慢する。
「プロデューサーさん。私の体、いっぱいさわってほしいなぁ♪」
両腕を胸に寄せて、腕を胸の谷間を強調するような仕草しながら、アイドルになりきって色気全開の口調で鏡に話しかける。
『最高!最高に可愛いぞ!』
奇麗な曲線を描いている体のラインを細い指をそっと触れながらなぞる。
肩から手、お尻から足先をなぞる。
敏感な体はそれに反応して、ビクビクと軽く震える。
「あん、もっとさわって!!」
「あぁぁ、感じちゃう。むねが…その、乳首が気持ちいい……」
アイドルになりきり、可愛い声を喘ぎ声を出しながら、体の感じるところををさわりまくった。
そして、ぐちょぐちょになっているアソコに指をいれて最後の仕上げに入る。
それからは、はやかった。
すぐにいってしまった。
「あ~ぁ、やっぱり若いと敏感で、いくのも速いなぁ。でも、まだまだイケそうだなぁ。バイブがあったから、持ってこようっと。衣装も着替えようかな。たしか、テニスウェアがどこかにあったはず…。」
1回軽くぬく予定が、調子に乗って、このアイドルの体で5回もいってしまった。
せっかくの休日に疲れてしまったが、精神はリフレッシュできたのかもしれない。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今回の依頼は、中学生アイドルにきた枕営業の代理だ。
まだデビュー間もないが、元気で溌剌とした笑顔と清純な雰囲気でじわじわと人気が上昇中の新人中学生アイドル。
それが財界の古狸に目をつけられ、枕営業を強要されたということらしい。
健全な社風のアイドル事務所で、ましてやまだ未成年の少女だ、本来なら会社として枕営業なんて断固として断る方針らしいのだが、
相手が政財界に顔の広い良くも悪くも有名なエロ爺だ。機嫌を損ねれば小さなアイドル事務所など簡単に消し飛ばせるということで、どうしても逆らえなかった。
土下座をしそうな勢いで頼み込んでくる依頼人のプロデューサーを宥めつつ、俺は依頼を引き受けることにした。
中学生アイドルの姿で、指定の超高級ホテルのロビーへ向かう。
なるべく普段どおりの衣装で来いという指定なので私服をいくつか借りてきているが、周囲の客層はきらびやかなドレスやスーツで少々気後れしそうだ。
などと考えていると、奥のフロアからSPに囲まれた古狸が現れた。
いかにも好色そうな目付きでこちらを全身上から下まで睨め回すと、ニヤニヤと下卑た笑いとともに握手の手を差し出してきた。
「これはこれは可愛らしいお嬢さんだ。今日はよろしく頼むよ」
「ど、どうも……よろしくお願いします」
アイドルの記憶を使い本人に成り切って、おずおずと返事を返す。と、こちらの手をがっしりと掴んで強引に握手された。古狸の太った手はじっとりと汗ばんでいて、少女の体の記憶が俺の皮膚に否応なく鳥肌を立たせる。
だが、古狸は思ったよりもあっさりと、ぱっと手を離す。そしてSPの一人に何事か告げると……その背後からSPに連れられて一人の少年が入ってくる。
「紹介しよう、儂の息子だ」
中学生くらい、今の俺の姿と同じくらいの年頃だろう。こちらをむすっとした顔で見つめてくる少年は、古狸の遺伝子が入っているとは信じられないほどの美少年だった。
くりっとした瞳は赤みがかっていて、髪も天然の金髪のようだ。
「妻がフランス人なものでね、しかし顔付きは若い頃の儂そっくりなのだよ」
古狸は思いの外力強い手で俺の両肩をがっしり掴む。
「君にはね、儂の息子の筆下ろしの相手をしてもらいたいのだよ」
その後の流れは早く、トントン拍子で俺は古狸の息子と一緒にホテルのスイートルームに押し込まれた。
きらびやかなダブルベッドに腰を掛けると、古狸の息子はふらっと部屋の簡易なキッチンに向かい、二つのグラスにドリンクを入れて持ってきて、一つを俺に渡してきた。
思ったより気遣いのできるタイプのようだ。
「アイドルのはるかちゃんが好きだってパパに言ったら、わざわざこんな場をセッティングしてくれちゃって、パパも過保護だよね。アナタもそう思うでしょ?」
俺は緊張している風に、あはは…と小さく笑って見せる。
「ところで……アナタは一体誰? はるかちゃんじゃ、ないでしょ」
古狸の息子の目が鋭くなる。俺は笑った顔のまま一瞬固まってしまった。俺の変身は完璧であり、記憶も読み取っているから本人そのままを演じられている。
まさか、こんな少年に変身を見破られてしまうとは思いもしなかった。
「大丈夫、パパには内緒にしておいてあげるよ。でも、僕はアナタ自身に興味が出てきちゃったな」
「まずは自己紹介しようか。僕は大乗院アラン。13歳ね。今回の依頼主であるパパ…、大乗院清彦の息子で、フランス人の母を持ってる…、っていうのは、話に聞いたはずだからわかるよね」
俺はアランの言葉にうなずいて、しかし気になった事を質問していいかと尋ねると、アランはひとつ、笑いながら頷いた。
「…どうしてわたしがはるかじゃないと思ったの?」
「あぁそれ? …なんかね、随分“緊張してないな”と思ってさ。14歳の女の子がこんな事を聞かされて、取り乱さないのも変だと思ったのと、誰かのフリをする『代役屋』がいるっていうのを、話に聞いてたからね。
となると…、はるかちゃん本人じゃなくて、『代役屋』さんかと思ったんだけど、違ったかな?」
なるほど、すばらしい慧眼だ。古狸よりずっと冷静で人を見る目があるようだ。
俺はドリンクをテーブル横のスツールに置くと、両手を挙げた。これ以上は演技をする意味もないだろう。
「ご明察だ。世間では『代役屋』なんて呼ばれてる…、“月影”だ。何年生きてるかは…忘れたな」
確か400年…、江戸時代が始まったころより前…、から生きてたかな、というのは覚えている。
それ以上は何と言うか…、忘れたな。争いばっかで憶えてる意味もなかったからなぁ…。
「なるほど、月影さんね。…じゃあ、どうやって月影さんははるかちゃんの格好をしているの?」
「それも知りたいか?」
「できればね。お返しに僕の秘密も教えるよ?」
ふむ、と考えながら俺は応える事にした。
俺の持つ能力『千姿万好』を自在に操り、アランの目の前で変身してみせた。今まで変身した女性に4~5人くらい自由に体を変えてみた後、はるかちゃんの体に戻り、一礼をした。
「すごいすごい! まさか『代役屋』さんがこんな秘密を持ってたなんて…! だからどんな代役でも出来たし、誰がやってるかもわからない訳だ…!」
「おほめに預かり光栄だよ。…ちなみに本当の姿は絶対に秘密な?」
アランにうん、と頷かれ、今度は彼の方から自分の秘密を教えてくれた。
「実は僕、月影さんみたいな変身能力じゃないけど、『穿理眼』っていう目を持つんだ。ママが魔女で、その影響らしいんだけどね。目の良さ、どうしても気付いちゃう事、洞察、全部“見え”ちゃうんだ」
「それは…、すごいな…」
「パパには秘密なんだよね。バラしたら絶対いいように使われるし」
感嘆の声が出るしかなかった。まさか俺の『千姿万好』のような特殊能力を持つ少年がいるとは思わなかったからだ。
「それでね、月影さん? よければ僕とお友達になって欲しいんだ」
アランは、はるかちゃんに変身した俺の手を握って言ってくる。
その瞬間に、俺の脳はフル回転を始める。
どうする、このまま逃げるという事は簡単だが、既にアランに知られてしまっている。どうにか口封じを考えるにしても、ここで実際に行動に起こせば依頼人の方まで類が及ぶ。考えれば考えるほど逃げ場という物が無いのが分かってしまう。
それに恐らく、断れば――
「あはは、パパに言うなんてしないよ。パパは知らないままの方がいいと思うからね。言うでしょ、『無知は至福である』ってね」
――そこまでか、『穿理眼』。俺の思考も筒抜けだというのか。
「だからね…、月影さん…?」
アランが迫る。俺は彼に押し倒されて、
「普段通りに仕事をしてくれて構わないんだ。ただ、僕の言う事をたまに聞いてくれれば、それで良いんだよ」
「…逃がす気なんて、ないくせに」
「あ、バレちゃった?」
少年らしい無邪気な笑顔で笑いかけてくるアランに、俺は襲われ、“はるかちゃんとしての処女”を奪われた。
ベッドの上のアランは、まさにヤクザだった。
的確に『穿理眼』でこちらの弱点を見抜いて責め立ててくるから、俺は喘ぎ続ける事しかできずに、育っているとはいえ未成熟な体の性感を弄られ続けた。
「…セックスって、こんな感じなんだね。実際に感じてみると、ホントにすごいよ」
「や、やりすぎ、だよ…」
「ごめんね、月影さん。でも、はるかちゃんとしての代役お疲れ様、ホントに彼女とセックスしてるみたいだったよ」
俺の頭を、まるで「もう自分のものだ」と言わんばかりに撫でてくるアランに、下手な事を考えると面倒なことになると考えたので、はぁ、と息を吐きながら答える。
「そりゃ、彼女の全部をコピーしてるからな。よければまたお相手してやるよ」
「それは楽しみだ。…もう大丈夫だって、パパには言っておくから。本当のはるかちゃんには手を出さないよ」
「ありがたい話だね…」
そう言いながら俺とアランは一緒にシャワーを浴び、もう一回戦だけやった後、別れていった。
ホテルの入り口にはリムジンが泊まり、大乗院清彦がアランを迎えている。
またね、と手を振るアランを前に、俺も手を振って返すしかなかった。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今回は依頼と言うわけでなく、仕事の邪魔をしてきた奴に落とし前をつけるための仕事だ。
俺は長いこと、この仕事をしているため、俺の存在自体はいろんな組織等には知られている。
警察や公安などの公的機関だけでなく、ヤクザなどにもだ。
そういった所とは、『お互いに関係を持たない』との暗黙のルールがあり、意図的に距離をとることでトラブルにまで発展することはほとんどない。
あったとしても、その組織の末端が俺のことを知らずにちょっかいを出してくる程度で上に話を通せばそれ以上のことはしてこない。
してきたら、俺が一方的に徹底的に潰すだけだけど。
しかし、そんなことも知らずに俺にちょっかいを出してくる奴がでてきた。
どこで調べたかわからないが、俺の事務所に「これ以上、仕事を受けるな!」との手紙が入っていた。
相棒が調べた結果、最近羽振りがいい探偵事務所の社長が送り主とわかった。
手紙にわざわざ会社名と名前が書いてあったら、それをググっただけみたいだけどね。
でも、相棒はちゃんと裏も取っていたから、送り主はその馬鹿に間違いないみたいだ。
そして、裏を取るにあたって、その探偵事務所は違法すれすれどころか、真っ黒なことをしていることもわかった。
『売られた喧嘩は倍にしてお返し』ということで、この手紙にのしを付けてお返しをすることにした。
まずは探偵事務所に潜入。
相手は俺が『変装』技術の達人ぐらいにしか思っていないみたいなので、『変身』技術の達人の腕を見せることにした。
探偵事務所への潜入はなんてことはない、女性に変身して浮気調査の依頼人として堂々と事務所内に入るだけだ。
それから、依頼の途中に話を聞いてくれていた探偵に「浮気をしていると思われる場所を案内したい」と説明して、外に連れ出す。
簡単な捜査と思ったみたいで、若い女性の探偵が付いてきた。
そして、その女探偵を言葉巧みに「ここが怪しいんです」とラブホテルに連れ込むことにも成功した。
ホテルの部屋に入るとすぐに女探偵に俺の能力を使って眠ってもらった。
そして、女探偵の姿と記憶をコピーする。
それから、女な探偵の着ていた服も拝借して、俺はその女探偵のとして探偵事務所に戻った。
探偵事務所の事務室に入るときに、指紋・指静脈認証、虹彩認証の2つの生体認証があったが、問題なく通過することができた。
俺の『千姿万好』を使えば、こんなの簡単にパスすることができる。
事務室に入ると、女探偵になりすまして、ルーチンである上司への報告をする。
偽の依頼を本当の事の様に報告をするが、怪しまれることなく報告を終えることができた。
報告が終るとデスクで依頼のレポートをまとめる振りをしつつ、事務室に潜入した最終目的である、、相棒お手製のウィルスプログラムを作動させるために、相棒から預かったUSBメモリをパソコンに差し込みむ。
『はい、お仕事お疲れ様で~す。』
心の声でそういいながら、exeファイルをダブルする。
これで、大体の仕事は終った。
あとは、このウィルスプログラムを使って、相棒がいろいろと調べ上げてくれるだろう。
では、退室させてもらいましょうか。
「さっきの依頼の調査に行ってきます。」
はUSBメモリを引き抜き、俺探偵事務所を後にした。
30分後には相棒から連絡がきて、違法行為の証拠が確保できたことと、社長の行きそうな場所についての報告があった。
あるマンションの玄関。
「おかりなさい♪」
俺は愛人の橘 楓(たちばな かえで)に変身して探偵事務所の社長を出迎えた。
俺が着ている服は、楓の好みらしく露出多めの服だ。
本物は寝室で寝てもらっている。
着ていた服を脱がせたので、裸で寝てもらっている。
本当は社長になりすまして、Hなこともしたかったが、今日のところは時間がなかったので我慢した。
「あぁ、ただいま。今日は出迎えてくれるなんて、どうしたんだい。」
「いつものことじゃない。はやく、あなたに会いたかったの♪」
「そんなことはないさ。いつもはリビングに待っているじゃないか。どうしたんだい、なにか欲しいものでもあるのかい?」
「ばれちゃった。えっとね、欲しいものがあって……。」
楓の甘ったるい喋りも完璧にコピーしているので、社長はいつもどおり楓としている会話の駆け引きをを楽しんでいる。
でも、楽しい会話もここまで。
「欲しいのはね♪それは…、お前の命だよ」
急に口調を変えて、隠し持った包丁を社長に向けて脅しにかかる。
「人の仕事にケチ付けて喧嘩を打ってきたのはお前だから、ちゃんと買ってあげてんだよ。俺がだれだか、わかるよな?」
その言葉で、社長も楓が偽物であることに気付いた。
そして、一目散に玄関から逃げ出していった。
ここであいつを追いかけるのは、3流のすることだ。
でも、もちろんこれで終るわけがない。
次に社長が行くのは、自宅とわかっている。
妻と娘の身の安全を確保するためだ。
予想はしていたが、さっき楓に変身していた時に社長の記憶をさらっと読ませてもらったので、場所もわかっている。
社長は車はすぐに動かない。
相棒が車に細工をする手はずになっている。
パンクなどをさせるとすぐにタクシーを呼んでしまうので、社長がエンジンがかかりずらくなっていると思ってしまうような細工だ。
その間、俺は身体能力を向上さてビルの上をパルクールよろしくって感じで移動している。だから、俺の方がはやく社長宅に着くことができた。
おそらく社長は運転をしながら妻に電話で「俺が着くまで絶対に鍵を開けるな」と言っているはず。
だから、俺は社長に変身して、妻に家の鍵を開けさせた。
そこからは楓の時と同じように、妻と娘を能力を使い眠らせる。
それから、俺は娘に変身をして、社長の帰りを待つことにした。
チャイムが鳴り、社長は「俺だ、俺だ。鍵を開けてくれ」とはぁはぁと肩で息をしながらインターホン越しに話しかけてきた。
姿は娘のままだが、声だけ妻の声にして「おかりなさい、あなた。今、開けますね。」と返事をして、インターホンでドアの鍵を解除する。
「ただいま。」
社長がリビングに入ってくると、娘(俺)は「おかえりパパ」と笑顔で出迎えてあげた。
もちろん、手には楓の時と同様に包丁を手に持って。
「これ以上のことをされたくないんだったら、会社の悪事のことはちゃんと自首するんだな。そして……」
そう話しかけると、社長は膝から崩れ落ちて、絶望の表情を浮かべていた。
「そして、俺のことは、忘れな。」
ハードボイルド風に言って、俺のことについてすべて忘れる様に社長の記憶の改ざんして、社長宅を後にした。
『やっぱり、俺ってかっこいい!!』と自画自賛したのは内緒だ。
でも、子供の格好でこんなこと言っても、ただ恥ずかしいだけだったと、後から気が付いた。
後日談。
社長は探偵事務所の不正行為について自首をした。
もちろん、こっちからも捜査機関に情報提供もしておいた。
社長は「なぜ自首をしたかはわからないが、そうしないと家族が殺される」と話しているそうだ。
俺はこの『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今回は依頼と言うわけでなく、いろんなことがって俺のセーフハウス移転のためにいろんな不動産屋をまわっているとこだ。
前回の探偵事務所の件があったのと、それ以外のこともあったので、何か所かあるセーフハウスのうち4か所を移転することとなった。
2か所は知り合いの伝手を使って探した場所を使うことになっている。
それ以外の2か所は普通の不動産屋から借りることにした。
もちろん、馬鹿正直に借りることはしない。
1か所目は俺が女子大学生に変身して、単身用の女性専用マンションを借りた。
2か所目は俺が若奥さんに変身して、相棒と一緒に新婚夫婦の設定でファミリータイプを借りることにした。
どんな若奥さんがいいかを相棒に聞いたら、「黒髪の巨乳。そして、清楚系。」との回答があったので、そのオーダーで変身をした。
不動産屋の手続き後はもちろん、ラブホテルに行くことになった。
相棒のストレスケアのためだから、好きなようにさせたら、滅茶苦茶に犯さた。
俺も若奥さんの姿で何回もいって、とても気持ちよかった。
この『千姿万好』を使って、いろんな仕事の依頼をうけている。
今日は水着でバカンス……っと、言いたいところだが、仕事だ。
仕事の内容は『ビーチでの盗撮魔の撲滅』といった内容だ。
具体的には、俺が水着美女に変身して、おとりになって、俺(水着美女)に近寄ってくる怪しいやつを捕まえるのが作戦だ。
盗撮をしているか、していないかは、だいたいわかる。
俺の特殊能力で判別しているのもあるが、女性になってみると、男がどこを見ているのかが敏感に感じ取ってしまうため、9割の成功率だ。
『9時の方向、距離は10m。』
盗撮しているやつがいたら、ブロックサインで方角と距離を相棒に伝えて、それを相棒から監視員に伝えて盗撮魔を捕まえてもらっている。
盗撮魔を誘うコツは、少しだけスキを作ってやることだ。
午前中はレイヤードビキニを着ているので、外側のビキニの紐をわざとはずしたままにしておくことで、5人ぐらいを引っ掛けることができた。
午後はロリの設定にしてほしいとの依頼だったので、スク水でも着てやろう。
でも、午後の仕事前に相棒が持ってきたのは、伝説の白スク水だった。
なんでも、依頼人の自前の物らしい。